送料無料激安通販
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
変遷期に咲いた個性の際立ち
モード・ジャズとフリー・ジャズが50年代終わりから60年代初めに吹き荒れていた時期の録音。ハード・バップやファンキー元禄の追い風の中で、大きな曲がり角に差し掛かったジャズがどこに向かうのか予測だにつかない状態の中で、ジャッキー・マクリーンは確実に個性を確立し、新たな胎動へ対峙した自らの音楽を模索しつつあった。このアルバムはそうした状況の中で制作された彼の代表作のひとつである。Quadrangleではすでにフリー・ジャズ的パッセージが感じられるが、他のメンバーは依然としてハード・バップのコンセプトを引きずっているのがなんとも不思議で不安定な気がする。個性が強く職人的アルト奏者でもあるマクリーンだが、冷静にその変遷を省みると常に時代と苦悩しながら試行錯誤してきた姿勢がうかがえる。個性と革新性という二律背反は、大いなる矛盾の中で弁証法的に彼を成長させたのだろう。